関東学院のびのびのば園は、幼保連携型認定こども園として、在園児はもちろんのこと、地域にいる未就園児や卒園児を含めた地域の子どもたち、そして在園児の保護者や地域の保護者の子育て支援を担っています。

その根底には、一人ひとりが「神さまから愛されている特別な存在」であることを受入れ、自分も友だちも大事にする子どもを育てていこうという、のびのびのば園の理念があります。子ども一人ひとりが、安全で安心した環境の中で主体的に自分のやりたいことを追求し、自ら成長する姿をサポートすることで、子どもの心と体を育みます。

このような保育·教育の理念を具現化する場として、子どもが五感を使って遊びこめる、自然豊かな園庭を創ることに取り組んでいます。

同時に、野庭の地域との連携や活性化に貢献できる場所になることによって、のびのびのば園が地域と「共に生きる園」となることを目指しています。新しく生まれ変わった「園庭」で子ども達の未来を皆様と一緒に創り出していければ幸いです。

トンネルは、大人が身を屈めないと入れない狭い空間。子どもたちは、通り抜けて遊ぶだけでなく、ままごとや基地ごっこなど魅力的な空間として遊びます。

狭い空間で展開される遊びは大人には内緒の特別な時間です。

手でハンドルを押し下げて水を吸い上げるポンプです。どろだんごや、川を作ったり、バケツに水を汲んでみたり、、、。
子どもたちによって遊び方は様々。水にはダイナミックな遊びだけではない、繊細さも求められます。

登ったり、横づたいに移動し、子どもたちの挑戦する気持ちを引き出します。

石垣を遊具の一部として位置付けることによって、様々な発想、空間になるように考え、園庭に取り入れました。

新しい園庭には段々となっている箇所が多くあります。上がったり、降りたり、止まったりと、自然と足の筋力が鍛えられていきます。

シャシャンボ、常緑ヤマボウシ、ハルニレ、

カシワ、ナンキンハゼ、ヤマザクラの

木々を年長クラスの子どもたちが植樹をしてくれました。

大きくなってね」と願いを込めて。

その他に、コブシ、エゴノキ、ビワなどの高木を20本、

ヤマブキ、ガクアジサイ、ミツバツツジなどの低木を16本、

クリスマスローズ、ワイルドストロベリー、オレンジミントなどの下草を40種類植え、自然をより身近に感じる環境となりました。

どこで遊んでいても四季折々の環境のなかで五感を使った遊びが展開することができます。

 2015年、園庭を遊び場に変えていこうの声が職員の中で上がり、園庭の隅に職員が土を耕してクローバーの種を撒いたことからスタートしました。

 2018年、園庭中央に段々砂場を、在園するお父さん、お爺さんが集まって

活動する「おやじぃ~の会」で制作しました。

 桜の木の木漏れ日の中、砂、水、泥で心を解放させながら遊ぶ姿が盛んに見られるようになり、とても大きな変化でした。園庭の中央で泥んこになり、嬉しそうな顔をしている姿に、それを見た友達も刺激され、多くの子ども達が遊び込む姿が増えてきました。

 2020年、子どもたちに花の美しさや、虫などの成長過程を、更に触れてほしいという思いから、花壇とバタフライガーデンを設置し、50本以上の植栽をしました。

 蝶々が好む吸蜜源植物と、アオムシが好む食草や木々を植えることで、以前には見られなかったチョウ等の、昆虫が園庭に遊びにくるようになり、子どもたちも虫に触れ、興味を持って飼育、観察する姿が増えていきました。

 おやじぃ~の会の方々にもご協力いただき、植える草花の種類、量も増えていきました。植栽は子どもたちの発想を豊かにし、保護者や地域の方々との連携も増え、徐々に新しい園庭の形になる柱として位置付けられるようになりました。

 大学教授や園庭研究をされている講師の先生を招き、遊びや園庭、自然について学びも深め、他の園庭等もできる限り見学しました。

 学んでいく中で、子どもの遊びをより豊かにしたいと声がより具体的な話となり、活発な意見が交わされるようになりました。

 2021年、子どもたちがパンジーとヴィオラを合わせて100苗以上、植えました。咲いている花を、惜しげもなく摘んでは、おままごと遊びに贅沢に使ったり、大事に握りしめたりする姿が見られました。たくさん、触れる中で、次々に花が咲くことや、色や大きさの違いなどの自然を自然と気付いていきます。

 自然に触れながらの遊びはとても学びがあるという事。また、心も落ち着いていくという事を実感する年でした。

 2022年、ミニひまわり、百日草、朝顔、マリーゴールドなどのポットを、蝶々が好む植物を中心に、園児、おやじぃ~の会の方々にご協力いただきながら作成しました。成長した花苗は、プランターや花壇に植え付け、300苗以上が園庭に植えられました。活動を通して、親子や友達で土を混ぜたり 、 協力してプランターや花苗を運んだりと、園庭でたくさんのコミュニティを形成することができました。

2023年1月、これらの年月を経て、子どもが五感を使って遊びこめる

自然豊かな園庭へと整備されました。

今後も、子どもが五感を使って遊びこめる、自然豊かな園庭に取り組んでいくとともに、
地域との連携や活性化に貢献できる地域と「共に生きる園」になっていくことをさらに目指していきます。